鰻屋でだらだら
足利の鰻屋は何処へ行ってもおいしい。かつて「繊維産業」が華やかであった頃の名残か、言わば、チョットした産業遺産であろう。
お盆休みをだらだら過ごしている。鰻屋でもっとだらだらとしたいと思いつき、傍にいた母親を誘った。鰻に目のない母親は、一も二もなくOK。
「でも、飲みに行くんだから、車じゃないよ」
「歩いて行けるよ」
脚の悪い彼女のスピードは時速800m。400m離れた鰻屋まで30分はかかる。
「行かない」という返事を半ば期待もしていたが、行きがかり上、まあ、一緒に歩いていくか。
交差点の横断歩道を渡るにも一苦労。何台もの車を停めてしまうが、仕方ない。
なんとか、日の暮れない内に鰻屋に到着。
ビールと「きも焼き」をたのむ。「きも焼き」は来た途端に箸を付けてしまったので、写真が撮れなかった。意地が汚いので、いつも失敗する。
日本酒にかわって、鯉の洗いが美味いのなんのって。
ここの酢みそのタレも、天下一品。
でも、2人前は多すぎる。1人前をたのんだら、女将さんが、2つに分けますかって、お重2つに分けてくれた。
とても親切。
背が曲がり、杖突いて歩く母の後ろ姿が小さく見える。
「たわむれに 母を背負いてそのあまり 軽きに泣きて 三歩あゆまず」
実際のところ、「重きに泣きて三歩もあゆめず」なんだけど、なんだかやっぱり切なかった。
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