今さらながら「青春を山に賭けて」
山好きと言っておきながら、この本を読んでいないというのは、恥ずかしい気もするが、初めて読んだ。
単行本の初版が、’71年とのこと。
私は、’75年の4月、入学とともに、大学の山岳部に所属したので、先輩たちはこの本を読んでいたんだろうな。
40キロを越える重い荷物を背負わされ、山にロマンをほとんど感じられないまま、2年間で退部。
仮にこの本を読んだとしても、当時は何も感じるものはなかったと思う。山が好きでなかったから・・・・・・ そして、その後、山にほとんど縁はなかった。
山とヨリを戻したきっかけは、8年前の今日。’03年7月1日、タバコ値上げの前日、6月30日に始めた禁煙であった。それまでは、禁煙するたびに体重の増加に悩まされていたので、今度ばかりは、運動の励行を自分に厳しく課した。数ヶ月して、自分でも信じられなかったことだが、「体を動かすことが好き」という感覚を人生で初めて得た。40歳代半ばのことだ。
タバコと完全に縁を切ることが出来た瞬間であった。
すると、大学時代に頓挫した山登りが脳裏に浮かんだ。今なら、まだ挑戦できるかも。小学生の息子を連れて、3000メートル級に挑みたい・・・・・ 夢が膨らんだ。
’04年にテント、ザック、靴を買った。単独で山に登り始めた。自分で計画を立てる。全ての結果は自分に帰す。張りつめた気持ちが楽しい。大自然の中で自分の命と対峙するというのは、普段の生活では味わえないことだ。
山登りを趣味にした今、植村直己のこの本は心に響いたなあ。
登山家の野口健が、この本を人生のバイブルにしているという話は有名だが、わかるような気がする。
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