向日葵の咲かない夏
ページを繰るのに夢中になって、最後まで、一気に読んでしまった。
特に、導入部分が良かった。小学4年生、7月20日、一学期の終業式、その日にタイムスリップしたかのような錯覚に陥った。もっとも、僕らの時代は、今と違って、ずいぶん牧歌的だったけれどね。10才の少年が主人公。
もう、40年以上も前のことだけれど、僕らの小学校に、変質者が侵入して、女児にいたずらをするという事件があった。当時、変質者という概念も、何もかも理解できなかったけれど、先生から「気を付けるように」と言われたその日、僕がクラスの仲間と少年探偵団を結成して、「侵入経路のどこかに犯人の足跡はないか」なんてやってたことを想い出した。仲間が、この遊びにすぐ飽きてしまったので、探偵団は翌日解散。
僕は、読書好きな少年ではなかったけれど、江戸川乱歩の本は好きで、何冊も買ってもらって読んだ。明智小五郎や小林少年にチョットかぶれていた時期もあったなあ。
この物語は、ファンタジー、ミステリーホラーとでもいうのかな。内容からして、中学生以下には絶対奨められない本だけれど、ストーリーテラーとしての作者の手腕には凄いものがあると思った。
スティーブン・キングに嵌った経験のある人には、きっと理解できる小説でしょう。それ以外の人には、危険物取り扱い注意!
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